~ Cremona~
ミラノからクレモナまでは電車で約1時間半の距離

今日はお昼の12時からクレモナのホールでバイオリニストがコンサートするという情報を得て、T君父子はサクッと往復することになりました🚉

ガイドブックも携えて、クレモナの街に着いたら、タクシーもバスもありますが、その街を知るには徒歩が一番!地図には「バイオリン博物館」「弦・木管楽器製作者養成学校」など興味のある文字が・・・🏫
そうです。ここは楽器製作で有名な街『クレモナ』です。

街の中に入ってくると「どーん」と大きなバイオリンのモニュメントが輝いています。

楽器博物館を見学して工房が建ち並ぶ路地を歩いていると日本名の表札『KAORI FUKUYAMA』が見つかりました。
「インターホン押してみる?」とT君に聞きましたが、興味があるものの押す勇気が出ません。
ここは大事な体験になるし、きっと大きな収穫があるに違いないのでもう一押し!「じゃ、みんなでジャンケンしましょ。負けた人がピンポンね!」と言うことで三人でジャンケン❣そして☺見事に負けたT君。仕方なく呼び鈴押して・・・
作業用のエプロンに身を包んだ工房主さんは柔らかい物腰の優しそうな女性。アポなしでの突撃訪問を詫びて自己紹介するまでもなく快く部屋に招き入れてくださいました。

宮崎駿の「耳をすませば」制作にあたって、1993年こちらの工房にご自身が取材に来られたとのこと。
せっかくですから沢山飾られている中からこの工房で作られている3名の職人さんの作品をそれぞれ弾かせてもらいましたよ。

ステファノ・コニアさんの名前が入ったカレンダーも記念にいただきました。コニアさんはこれまでに数々の作品コンクールをを獲得し、クレモナのバイオリン製作学校で教鞭を執る巨匠です。このコニアさんと、タカハシさん、そして表札にあったフクヤマさんの三人がこの工房で製作を続けているそうです。
感動の楽器工房探訪を終え、クレモナでのバイオリンコンサートを聞いてミラノに帰ったT君。午後からスタートしているバイオリンレッスンの最終コマにエントリーしています。軽くウォーミングアップしてレッスンに臨んだ彼が「昨日までの自分と違う」と感じたのは言うまでもありません。
自らの手で呼び鈴を押して、今日まで考えることもなかったバイオリンの制作場面を目の当たりにし、3挺のバイオリンを実際に奏でて比較出来たこと。そこで得た体験が自分の音楽に活きていることに気づいた喜びの瞬間だったと思います。レッスン終了後に言ったT君の言葉が今でも心に残っています。 その言葉は、改めて・・・・(^_-)-☆