今月は駅前教室のピアノ調律に続いて、スタインウェィアップライトの調律もお願いしました。
何しろ古いので、リペアにも優れた技術をお持ちの調律師さんにこのピアノに興味を抱いていただき(^_-)-☆
弦の摩耗や伸び具合で切れてしまうリスクもありましたが、無事終了。
全体を診断してもらって先ずは「こんなに良い状態で保管されているのは珍しい。綺麗です~」とのこと!
弦とハンマーは1990年代にリニューアルしてあるということは聞いていましたが、その際弦と金属が接触する部分も必要に応じてフェルトが施されているのも見せてもらいました。
写真にあるように、弦全体を眺めると左から銅線のコイルで巻いた部分、中央の右上から左下に向かって張られている部分。右端の高音の部分。その高音のみが赤いフェルトを枕にしてありました。
銅線の根元を見ると、オリジナルはきっと皮だったのだろうと思われる素材が朽ちてポロポロとはがれてきています。その接触部の線が錆びているのでチューニングでピンを絞めることによって切れる可能性が大だということ・・・
ハンマーは新調されていますが根元部分はオリジナルのままでも十分に演奏に耐えられるそうで、このころのピアノは100年以上弾き続けられても壊れない強固さで設計されていると教えていただきました。
このピアノが誕生した1880年代、すでに生産されて100年以上経っているヴァイオリンやチェロなどが存在したわけですから「それらの楽器と共に演奏できる優れたピアノを製作されるのが課題でもあったのだろう」と遥か昔の時代を想像して心豊かになりました。
チューニングピッチは張りすぎないように、ニューヨークスタインウエイ基準でもある440Hzに。弦楽器とのアンサンブルには少し低いと感じられるかも知れません。
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