「ピアノの三段譜面」

通常はト音記号とヘ音記号の五線を { でくくって大譜表にしたものがピアノ譜として使用されますが、時々三段で表記されることがあります。

これはドビュッシーの前奏曲集第2集『花火』の譜面ですが至る所で3段に変化しています。

この場面は主に右手で弾く音符を2段に分けて書いてあるためとても譜面が読みやすく楽譜に助けられているのですが、生徒さんたちは一様に「難しそう!」と言って逃げ腰になります(^_-)-☆

3段譜は決して「難しい譜面」ではなく、むしろ音楽の構造を理解するためのツールとして捉えることができます。

主旋律がどこにあって、どの音域を奏でているのかが明白なので、3段譜面に慣れると通常の2段譜を読む際に役割分担をより深く理解できるようになります。

むしろ、3段譜が出てきたら「より分かりやすく書かれている」とポジティブに捉えて、積極的に取り組んでみましょう。

こちらは連弾ではなくソロの作品。ラフマニノフのプレリュード作品3の2です。

めずらしい4段譜面。右も左も2段ずつ書かれていますが、この譜面の厄介なところは右手の2段目を無意識にヘ音記号読みしてしまったり、左手の1段目をト音記号で見てしまったり、、、、という錯覚にハマってしまうことです。

いかがですか?ちょっとそんな風にこの譜面を眺めてみてくださいね。