「ルサルカ / 月に寄せる歌」

【オペラ・ルサルカ】
アントニン・ドヴォルザーク(1900年)作曲
【台本】
ヤロスラフ・クヴァピル(チェコ語)
【原作】
アンデルセンのおとぎ話『人魚姫』

【第1幕】
ある月夜のこと、森に囲まれた湖のほとりで水の精ルサルカは、湖を訪れていた王子に恋をし、魔女に「人間になりたい」と望みました。魔女が出した条件は、「人間になれるが口がきけなくなる。恋人に裏切られたときは湖の底に沈み呪われる。そしてその恋人も道連れになる」というものでした。
夜が明け、狩りをしていた王子は、人間となったルサルカに出会い、その美しさに心奪われ、彼女を城に連れて帰りました。
 
【第2幕】
一週間後、城で王子とルサルカの婚礼の準備が進められていましたが、なぜか言葉を発しないルサルカに王子は、冷たい態度を取り始めます。そこに婚礼の客として招かれていた外国の公爵夫人に夢中になります。ルサルカは深く傷つき絶望しました。
心配してルサルカの元に現れた水の精は、王子らの様子に激怒し、ルサルカを水の中へと連れ帰ることにします。水の精が王子に、魔女の呪いは避けられないと告げると、怯えた王子は夫人に助けを求めますが、彼女は彼のことを捨てて立ち去りました。
 
【第3幕】
夜の湖のほとり。呪いを受けたルサルカは、助かる方法を魔女に尋ねます。魔女はナイフを取り出し「裏切った者を滅ぼせば救われる」と言いましたが、ルサルカはこれを拒絶します。
王子が、湖のほとりに現れルサルカを呼ぶと、湖の底から、ルサルカが姿を見せました。王子は許しを請いましたが、彼女は「裏切りの代償は死であること」を伝えました。王子はそれを受け入れ、死を意味するルサルカの口づけを求めます。ルサルカは彼に別れの口づけを与えてから、湖の底に帰っていったのでした。

静かな湖畔にそっと降り注ぐ月の灯り。月の光に照らされて浮かび上がる水の精ルサルカの可憐な心を表現した「月に寄せる歌」

第1幕で歌われるこの曲は切なく語られつつも情熱を帯びていくクライマックスが劇的な作品です。

ドボルザークが作曲した1900年ころは「🌕月」は神秘的なものだったに違いありません。

9月8日の明け方に撮影してみました。日本では3年ぶりの皆既月食の様子です。