【兵庫県民会館・けんみんホール】県民福祉と文化の向上を図るため1968年に開館した県民会館と、その最上階360席のホール。
様々なコンサートや絵画展、一時期はこのホールを利用して結婚式が盛んに行われていたり、誰もが利用しやすい建物として県民に慕われていました。
「公益財団法人 兵庫県芸術文化協会」が主催するコンサートがこの新進芸術家プロジェクト・リサイタルシリーズ。
2017年に始まったこの会は今日で70回目を迎えますがコロナ禍で行動の自由が奪われた3年間に、70回とは別に22回もコンサートを主催して生の音楽を聴くことが激減していたところを広く県民に開放してたことでも知られています。
音大出身の若手には1階のロビーコンサート。少し慣れてきた演奏家たちには市内各所でのコンサート斡旋。そして最高峰と言えるのがリサイタルシリーズになります。
今回会議で決定されてご指名を受けたのはピアニストの屋野晴香さんとヴァイオリニストの永ノ尾文江さん。ともに縁先生のウィーン留学時代の友人たちです。
プログラムはクライスラーの小品、ベートーベン作曲のソナタ。休憩後はリヒャルト・シュトラウスのヴァイオリンソナタ。30分に及ぶ大曲です。
素敵な演奏を聴きながら芸術文化協会のスタッフ達と50年を超える歴史に幕を閉じる話をしていました。
私自身もこのホールに沢山の想い出があり、芸術文化協会のご縁で県内の各市町村のホールや学校を演奏で巡回させてもらったり、東北への支援コンサートに派遣で10回以上も訪問したこと、他にも懐かしい話で盛り上がりましたが、耐震構造のチェックに恐らくGOサインが出ないだろうとの見解で隣の県庁も含め解体が予想されています。
という経緯でこのコンサートシリーズは今日で一旦終了。記念すべきラストコンサートにお手伝いできたことが幸せでした。
会場には立派な池坊の立花。豊かな音色のリヒャルトシュトラウスに応えるように色とりどりの花が大きく開いていました。
(音楽教室:明石大久保・神戸三宮・神戸御影・姫路網干・箕面・東京白金)