雄さんの昭和ひとりごと え_5-

(え‐5)嬰

 「エイ」と読みます。これに木へんが付く「櫻」は「桜」の古い字体で、昔の人はこの字を「二階の女が気にかかる」と憶えたそうです。では「嬰」という字はどこで使われるのでしょうか?。それは「音楽」です。日本音名では「♯」のことを「嬰」と言います。例えば「♯ド」は「嬰ハ」、「♯ファ」は「嬰ヘ」です。よく「嬰ハ短調」や「嬰ヘ短調」などと言いますが、嬰ハ短調は「♯ドを主音」とした、嬰ヘ短調は「♯ファを主音」とした短音階です。では「♭」の日本名は何でしょうか?。それは「変」です。よく「変ロ長調」や「変ホ長調」などと言いますが、変ロ長調は「♭シを主音」とした、変ホ長調は「♭ミを主音」とした長音階です。しかしなぜ「嬰」や「変」の字が使われるようになったのかは、よく判りません・・・。ご存じの方は教えて下さいね。