雄さんの昭和ひとりごと お_5-

(お‐5)逢魔時・大禍時

 それぞれ「おうまがとき」「おおまがとき」と読みます。夕方、陽が沈んで西の空に赤さが残っている時間帯を、人の判別が難しくなり「彼は誰ぞ?」ということから「たそがれ(黄昏)」と言うことは皆さんご存じですね。その黄昏時からもう少し時間がたち、うす藍色の空が広がるころを「魔物に逢ってしまう」「大きな禍(災い)を被ってしまう」ということから「逢魔時」「大禍時」と言います。「禍」は「コロナ禍」の「禍」で、神道の祝詞にある「禍事罪穢を祓(まがことつみけがれをはらう)」の「まが」です。この時間帯に交通事故が多いことは統計的にも確認されているそうです。気を付けましょう。ところで子供の時、この時間帯に姉と田舎道を歩いていたら、前から来たお爺さんが「ニタッ」と笑ってすれ違ったので、姉に「今の人、○○君のおじいちゃん?」と聞くと「うん、・・・でも○○君のおじいさん、ちょっと前に病気で亡くなったんやけど・・・」と言うので振り返ったら、そこには誰もいないので怖くなって二人で走って家に帰ったことがありました。あれは何だったのでしょう。