(か‐4)華 氏
温度を表す単位で私たちに馴染み深いのは「摂氏」ですね。水が凍る「氷点」を0度、沸騰する「沸点」を100度とし、その間を100で区切ったものが「セ氏1度」です。なお、摂氏の他に「華氏」という単位があります。ドイツの物理学者ファーレンハイト氏が発案したもので、単位は「カ氏度」で表示します。氷点を32カ氏度、沸点を212カ氏度とし、その間を180で区切ったものが「カ氏1度」です。・・・難しいですね。「だからどうなんだ!」と言いたくなります。しかし「華氏」にまつわる興味ある小説や映画があるのです。1953年に出版されたレイ・ブラッドベリのSF小説「華氏451度」で、1966年にはフランソワ・トリュフォー監督によって映画化もされました。物語は近未来の読書が禁止された国の話です。その国では本を持っているだけで刑罰が科せられてしまいます。本は没収され「ファイアーマン」という「火を点ける人」によって燃やされてしまいます。それに対抗するために、人々は役割を決めて本を暗記しています。そして、読みたい人がいたら「朗読」して聞かせるのです。大変なことですね。しかし現代でも自由な文化活動が制限されている国が沢山あり、しかも少しづつ増えているような気がします。これはもう「近未来の話」ではなくなっているのかも知れませんね・・・。なお「華氏451度」は「摂氏233度」に当たり、紙が自然発火する温度と言われています。皮肉なタイトルですね。 さて次回は(き‐4)です。さあ何を書こうかな。