雄さんの昭和ひとりごと す_5-

(す‐5) 昴

 すばる。作詞・作曲・歌 谷村新司、1980年の曲です。1957年の井上靖の小説「天平の甍(てんぴょうのいらか)」が1980年に映画化される時のキャンペーンソングとして作られました。「天平の甍」は奈良時代に第9次遣唐使として唐に渡った若い留学僧「普照(ふしょう)」と「栄叡(ようえい)」の苦難と友情をテーマにした壮大なスケールの物語で、それに合わせて曲のスケールも壮大なものになっています。なお「昴」は星座「プレアデス星団」の和名です。谷村新司氏の曲で他に私が好きな歌は、加山雄三氏と合作の「サライ」です。歌詞の内容は、故郷を出て都会でひとり生きていく決心をした若者が「希望」と「孤独」との間で迷い悩み「大成していつかは故郷に帰るぞ」という歌です。スケールは違っても、聴くとなぜか「昴」と同じ印象を受けます。良ければ二曲を聴き比べてみて下さいね。ところで谷村氏は現在病気療養中ですが、一日も早く元気になって演奏活動を復活して戴きたいと思います。