雄さんの昭和ひとりごと (の-8)

(の‐8) ノンバ

 「ノンバーバル(nonverbal)」の略で、意味は “非言語” です。ただ、表題のように “ノンバ” と省略表記する場合は「ノンバーバル・コミュニケーション」、つまり “言葉によらない伝え合い” を指します。表情・目の動き・声のトーン・身振り手振り・服装など、言葉・言語以外の手段で相手に自分の意思や感情を伝える方法です。

近年この概念が注目されてきて、入学試験や企業の採用選考の面接時には特に重要視されているそうです。作文や論文では いくらでも自分を “美化” できますが、体の動きに “嘘” はつけませんからね。質問に窮して目が泳いだりして、まさに“目はくちほどに物を言う” です。

子供のころ、NHKテレビで「ジェスチャー」という番組をやっていました。紅組(女性)と白組(男性)の各チームから出たタレントが、与えられた “お題(文章)” を身振り手振りで表現して、元の文章を見事に当てたチームが勝ち、というゲームでした。70年前に「ノンバ」を “売り” にしていたのですね。長寿番組でした。

なお “ノンバ” と聞いて「ノンバイナリー・ジェンダー(nonbinary‐gender)」という言葉を思いつく人もいます。産まれた時の性別ではなく、今の自分自身が認識している性を大切にすることです。ジェンダーフリーの考え方には様々な概念が存在しますが、この “ノンバ” も 最近になって著名な人達がカミングアウトして注目されています。

ところで “ノンバ” には、あまり有難くないものもあります。「ノンバリアフリー(Non‐Barrier Free)」。

“バリアフリー” は、段差や障害物が無く 高齢者や障がいのある人達にとって移動や生活がしやすい状況のことですが、「Non」が付くと意味が逆になるのです。駅や街中のバリアフリーが進む今、この “ノンバ” には 早く消えて欲しいと思います。