(へ‐7)「 Hey Jude」 と 「Let it Be」
2曲とも、ご存じビートルズの人気曲です。 “ヘイ・ジュード” は ジョン・レノン が オノ・ヨーコ と結婚するため 妻シンシアとの間に離婚話が持ち上がった時に、精神状態が不安定になった息子のジュリアンを元気づけるためにポール・マッカートニーが作った曲です。当初の曲名はジュリアンの名前を付けた “Hey Jules” でしたが、その後 “Jude” に変わったそうです。「ヘイ、ジュリアン。悪く考えないで。悲しい歌だって明るく歌うことができるんだから!」という、1970年発表の曲です。
一方 “レット・イット・ビー” は ジョン・レノン が脱退するため ビートルズに解散話が持ち上がった時に、精神状態が不安定になったポール・マッカートニーの夢枕に亡き母メアリーが立ち「全てを、あるがままに受け入れなさい。何とかなるから。」と囁いたことから作った曲で、同じく1970年の発表です。そしてビートルズは、その4月に解散しました。・・・この2曲は、ジョンは “自由気まま” に生き、その後始末をポールがやって来たという これまでのビートルズの歴史を表しているのです(レノン・ファンの人、ごめんなさい!)。
そして話は変わりますが、この2曲は上の理由以外にも “共通点” があるのです。それは、どちらの曲も “コード弾きのみで ピアノの弾き語りができる” ということです。イントロ・間奏・エンディングなどもメロディーなしで、すべてコード弾きで完結できるのです。教員時代、ピアノの苦手な私は 生徒たちに「先生、何かピアノ弾いて」と言われた時、上の2曲を英語で弾き語りをして「オオ~!、すごい!」と喜ばれたことを憶えています。
なお、“コード弾き” とは 左手で根音(Cならド)を、右手で三和音(Cならドミソ)を弾く奏法のことです。詳細については後日、稿を改めて説明したいと思います。