(も‐6) もしもピアノが弾けたなら
作詞 阿久悠・作曲 坂田晃一・歌 西田敏行、1981(昭和56)年の曲で、その年の紅白歌合戦出演とレコード大賞(金賞)受賞を果した歌です。
もともとは西田敏行氏主演の日本TV系ドラマ「池中玄太80キロ Ⅱ」の挿入曲(のち主題曲)として作られた歌で、“ピアノが弾けたなら”という言葉には“不器用な男でも 気の利いたことが何か一つでも出来たらなあ”という意味が込められているそうです。子持ちの女性と結婚したらその女性が亡くなり、三人の娘たち(えり・みく・やこ)と奮闘しながら生活する不器用な男の“池中玄太”を象徴する歌ですね。
また、同番組の挿入曲としては他に「鳥の詩(うた)」があります。作詞 阿久悠・作曲 坂田晃一・歌 杉田かおる、やはり1981(昭和56)年のヒット曲です。主人公の池中玄太は鳥(特に丹頂鶴)の写真家で、撮影のために家を長期間あけることがたびたびあって、そのたびに三人の娘たちが寂しい思いをする、という内容の歌です。杉田かおるさんは 長女の“えり”を演じているのです。
・・・と、ここまで書いたときにテレビが西田敏行さんの訃報を流し始めました。少し鳥肌が立ちます。76歳。若すぎます。まだまだ歌に・ドラマに・舞台に・ナレーションに、私たちを楽しませて欲しかったです。私は劇場・飛天(現梅田芸術劇場)で観た「屋根の上のバイオリン弾き」の、西田さんの飄々として しかし悲しい“テヴィエ”を忘れることができません・・・。謹んでお悔やみ申し上げます。これまでありがとうございました。
なお、今回は順番を急遽(も‐6)に差し替えさせて頂きました。ご了承下さい。