(も‐8) 「モンバ」 と 「もんば」
ワカメやアオノリ以外の “雑海藻” のことを鳥取や島根の海岸沿いの地域では「モンバ」と呼ぶそうです。12月から3月にかけての冬季が “旬” で、真冬の海の岩場で削り採った「岩海苔」が特に美味だそうです。これを熱々のご飯に乗せて醤油をかけたものを「モンバ飯」といって、何杯もおかわりが出来るそうです。ウ~ン、食べてみたいですね。ネット販売もしているようです。なお「モンバ」の語源は、海苔を採る岩場を「藻場」と読ぶことから来ているそうです。
次に「もんば」ですが、“おから” のことを伏見や竹田などの京都市南部の地域では「もんば」と呼んだそうです。昔はお米が今よりも もっと貴重だったので、少しのお米に大量の大根や菜っ葉などを混ぜて炊いて ご飯のカサを増したそうです。そして竹田の貧しい地区では大根や菜っ葉すら入れることができないので、豆腐屋さんから廃棄するおからを貰ってきてクズ米に混ぜて炊いたそうです。これを「もんば飯」といって 、食べても腹持ちがせず すぐにお腹が空いたそうです。悲しいですね。なお、語源については よく解らないそうです。
今では おからを “卯の花” や “雪花菜” などと風雅な呼び方をして、これを使ったいろんな料理も紹介されています。「おからの炊いたん」などは、鶏ひき肉・椎茸・こんにゃく・油揚げ・かんぴょう・人参・高野豆腐などをおからに混ぜ込んで甘辛く煮たもので、私も作りますが とても美味しく ご飯が何杯もおかわり出来ます。(余談ですが これを作る時には「かやくご飯」も 同時に作ります)
“飽食の時代” と言われる今、私達は食べたいものを食べたいだけ食べることができます。直接手に入らない物でもネット販売などで 瞬時に取り寄せることもできます。その結果、食べ過ぎて「メタボ健診」で引っ掛かる人も多いようです。
しかしその昔に、「もんば飯」という “おから” で増量したご飯しか食べられず、常にお腹を空かせていた人達がいたことを忘れてはならないと思います。「竹田の子守唄」という歌があります。このブログの(た‐3)でも紹介しましたが、よければ一度 聴いてみて下さいね。“好き嫌い” や “食べ残し” が なくなると思います。
ところで先月20日に美輪明宏さんが老衰のために亡くなられました。91歳でした。謹んでお悔やみ申し上げます。美輪さんについての詳細はここに書かなくても皆さんご存じだと思います。まだまだ生きて、私達に “愛とは? 生きるとは?” について教示して戴きたかったと思います。氏の “代表作” 「ヨイトマケの唄」については、このブログの(よ‐7)でも紹介させて頂いています。ありがとうございました。
なお、上記「竹田の子守唄」にしても この「ヨイトマケの唄」にしても、半世紀前には「問題のある歌」として放送禁止になっていました。それをいろいろな人が努力してきて、今日また “日の目” を見るようになったのです。
しかし2015年以降、日本はまた「戦前」に戻って行くような気がしています。「報道の自由」に対する目も、だんだんと窮屈になって来た気がします。
もう二度と「放送禁止」に指定される歌など出ない社会が続くよう、切に望みます。