(ら‐7) 羅針盤
古代中国の四大発明「紙・印刷・火薬・羅針盤」の一つで、「コンパス」のことです。“コンパス” と言っても算数で使った円を描く文房具ではなく、「方位磁石」のことです。針が常に北を指すこの “羅針盤” が出現したおかげで、コロンブスやマゼランでお馴染みの 帆船団による「大航海時代」がやって来たのです。
船乗りたちは “地球が丸い” という事を早くから知っていたそうです。水平線の彼方から近づく船が、マストのてっぺんから見え始めるからです。なので、どこまでも航海を続けると やがては元の場所に戻って来ることが判っていたのです。そのためには羅針盤で、ひたすら“西” を目指す必要がありました。ただ、その途中には未知の島や大陸があるかも知れない。もしあれば「植民地」として人々が移り住み 本国に その “恵み” をもたらせば良いのだ、と思っていたのでしょう。
しかし考えてみると、当時の船の動力は “風任せ・波任せ” なのでスピードが遅く、積み込んだ食料も “常温保存” なので 乾パンなど穀物中心の素朴なものでした。そのため新鮮な物が食べられないので病気になる船員も多く、それを防ぐために甲板で野菜を育てたり、ニワトリやガチョウを飼ってその肉や玉子を食べたり、魚釣りを行なった船もあったそうです。
そんな苦労をしながらも、クジラやイルカの観察をしたり、アメリカ大陸やアフリカ大陸と南極の間にある “ホーン岬” や “喜望峰” を通過して「世界地図」を作ったり、南半球の航海中に天体観測を繰り返して「天球図」を完成させたりと、“学術的” な成果を残した船団もあったそうです。
吹奏楽の名曲に「海の男達の歌(Song of Sailor and Sea)」という、R.W.スミス氏の作った三部から成る曲があります。聴いていると、大航海時代に羅針盤を頼りに未知の海に船出した男たちの “勇気と好奇心” が伝わって来る気がします。