(る‐6) ルール
私の大学時代、音楽学部の学舎は今の「京都市武道センター」の場所にありました。岡崎公園の平安神宮の隣です。当時から敷地の中には「武徳殿」という“剣道の聖地”や 立派な弓道場などがあって、キャンパスの中を楽器を持った学生たちと武具を担いだ武道家の人たちが入り混じって歩いている、という状況でした。“大学の中に武道場がある”というより“大学が武道場を間借りしている”という状態だったのです。管楽器棟から漏れてくる金管アンサンブルの音を、すぐ横の弓道場で弓を引く人はどう感じていたのでしょうか?。
ところで、正門のすぐ内側に「守衛室」があり 昼間は市の職員が詰めていて夕方から朝までは学生アルバイトが務めていました。なので夜のキャンパスは学生たちの“ワンダーランド”で、練習室で夜明かしする強者もいました。
ある日のこと。夜食に“らんたん”のラーメンを食べに行こうとして守衛室の前を通ると、窓から「オイ、寄って行けよ」と声がかかりました。守衛バイトの友人です。じゃあコーヒーでも飲ませてもらうか と中に入ると“先客”の学生が数人いて机を囲んで何やら喧々諤々やっています。ボールペンを使った数字のゲームのようです。友人が「雄さん、わかるか?」と言って始めました。1・2・3・4 の数字を当てるクイズです。
まずボールペンの先を時計の12時の方向(真上)に置き、指さして「これ、1」と言いました。
次にそのボールペンを3時(右横)に置き「これが 2」。
次に6時(ま下)にして「これは 3」。
次に9時(左横)にして「これなら 4 。覚えた?」と言うので「うん大丈夫」と言うと、「じゃあ、これは?」と言ってボールペンを6時に置くので「 3 」と答えると、「正解!。じゃあこれ」と言ってボールペンを斜め(6時と9時の間)に置きました。・・・ 斜め? 3.5って答えは無いよな? などと思って考え込んでいたら、それを見ていた先客の一人が「解った!」と叫びました。すると他の先客たちが「おお、お前も解ったか」と、その肩を叩きました。
さて読者の皆さんは、このクイズの“ルール”が解りましたか?。答えは解りましたか?。正解は、次号でお知らせします。