雄さんの昭和ひとりごと　-は-

（は）阪急そば。十三駅で50年前によく利用した。当時夙川に下宿していて京都の大学に通っていたので、乗換えの時ほぼ毎朝食べていた。店のおばちゃんにお金を渡しながら「天ぷらそば」と注文すると、おばちゃんは作る人に向かって「てんそ一丁！」と言っていた。天ぷらそばと天ぷらうどんを毎日交互に食べていた。ちなみに天ぷらうどんは「しろてん一丁！」である。メニューには月見もきつねもあったが、あまり食べなかった。とにかく天ぷらが旨かったのだ。ほとんど衣ばかりだが、その衣がクリスピーで薄く硬く、おつゆとの相性が抜群だった。今も同じ場所にそば店はあるが、あの味はもう戻らない…。そのように、食べたいけれど二度と食べられないものを「懐かしの味」として次回からしばらく続けてみたいと思います。