雄さんの昭和ひとりごと -ふ-

(ふ)ふた昔前(というより五むかし前)の懐かしい味を二つ。

1.淡路フェリー須磨港のりばにあった「日清カップヌードルの自動販売機」。淡路へ渡るときによく利用した。お金を入れて、出てきたカップヌードルを機械に装着してボタンを押すとノズルが降りてきて熱湯が注がれる、という仕組みだった。使い捨てのフォークも入っていた。寒い日は特に美味しかった。…もう食べられない。

2.神戸中央市民病院が布引にあった時の「地下食堂のうどん自動販売機」。若いとき、自然気胸という病気で入院したことがある。夜、空腹になったとき、食堂の営業が終わっていても本格的な天ぷらうどんを食べることができた。お金を入れてボタンを押すと機械の中でカシャカシャカシャという大きな音がして、やがて取り出し口に「スーッ」と出てきた。食べたあと、容器はバケツに返却した。熱くって美味しかった。…ああ、もう食べられない。