雄さんの昭和ひとりごと -る-

(る)瑠璃色の地球

 1986年にリリースされた曲。作詞・松本隆、作曲・平井夏美、そして歌・松田聖子。「なんだ、歌謡曲か」と思わないでください。じっくり聴くと、情景が心に染み込みます。夜明け前の岬。若い二人が静かに座っている。暗い海を見ながら彼が彼女にポツリと言う。「夜明けの来ない夜はないさ・・・」若い二人には何か悩み事があるんだね。「なんだ、やっぱりただの歌謡曲じゃないか」と言わないでください。そして一度この曲を聴いてみてください。やがて水平線から朝日が昇り、二人に希望の光がさしてくる。・・・昔、アメリカのアポロ計画で飛行士が宇宙から青い地球を見たときになぜが涙が出て仕方が無かった、とか、すぐ横に神がいて「あの星を守れ」と言っている気がした、などの話をしていたことを思い出します。この曲も最後に「私たちの住む、この瑠璃色の地球を守ろう!」と歌い上げ、地球温暖化が危惧されSDGsが叫ばれる今、真剣に考えさせられる曲です。なお30年ぐらい前から高校音楽教科書に掲載されたり、合唱曲に編曲されたりして高校生を中心に歌い継がれてきたが、ここ近年いろいろな歌手がこの曲をカバーしたり、当の松田聖子も新しいバージョンを発表したりして、この曲が再評価され始めているのが嬉しいです。