雄さんの昭和ひとりごと た_5a-

(た‐5a) 蛸突き

 子供時代、実家が海辺だったので夏は一日中泳いでいました。近くに漁港があり、防波堤の外側に私たちが「たけとのはま」と呼んでいた砂浜がありました。すぐ上の「武藤旅館」に宿をとった家族連れの海水浴客は波打ち際で浮き輪遊び等をしていましたが、私たち地元の子供たちは防波堤の岩礁に潜って手製のモリで蛸や魚を突いていました。時には大きな蟹のガザミが獲れました。その日の夕食が「海鮮料理」になったことは言うまでもありません。「われは海の子」という歌があります。1、我は海の子 白波の 騒ぐいそべの松原に 煙たなびくとまやこそ 我がなつかしき住家なれ 2、生まれて潮に湯あみして 浪を子守の歌ときき 千里寄せくる海の気を 吸いてわらべとなりにけり。・・・これは私の歌です。