雄さんの昭和ひとりごと (ひー6)

(ひ‐6) 1.41421356・・・

 「ひとよ ひとよに ひとみごろ」と読みます。文字にすると「一夜一夜に人見ごろ」。√2(ルート2)の語呂合わせです。「ルート」は「平方根」とも言い、「2の平方根」とは平方して2になる無理数です(平方するとは「その数どおしを掛け合わせる」ということです)。√3の無理数は1.7320508・・・人並みに奢れや、√5は2.2360679・・・富士山麓オウム鳴く、です(いずれの数も「無理数」なので割り切れません)。私も数学の授業の時にこの語呂合わせで憶えました。なお、当時の国立大学入試は「国語・社会・数学・理科・英語」の5科目すべてが必須だったので、私のように文系志望の者にとっては数学や理科を勉強する意義が判りませんでした。「受験生ブルース」という歌があります。作詞 中川五郎・作曲 高石友也・歌 高石友也、1968(昭和43)年の曲です。当時高校三年生だった中川氏が受験生として生きる悲哀を綴った詩に高石氏が曲を付けました。その中に ♪~一夜一夜に人見ごろ 富士山麓ママオウム鳴く サイン・コサイン何になる おいらにゃ おいらの夢がある! という一節があり、聴衆(おそらく同じ立場の学生)の拍手喝采を浴びました。

・・・あれから長い年月を経て、大学の入試状況は様変わりしました。私大はもとより国公立大の入試でも、科目を選べる試験や 調査書(内申書)・面接重視の推薦試験などが行われる時代になりました。半世紀以上前の「受験生ブルース」の時代に必死で勉強した「団塊の世代」の人たちは、今の状況を見てどう思っているのでしょうか。