(や・ゆ・よ‐6) 山男の歌・雪山賛歌・ヨハン大公のヨーデル
12月に入り「冬山の便り」が聞かれる今日この頃になりました。我が家も子供たちが小さかったころ毎年冬休みになると兵庫県北部の鉢伏高原に泊りがけで家族スキーに行っていた懐かしい想い出があります。そこで今回は山の歌を三曲まとめて紹介したいと思います。YouTubeなどで聴くと、白銀の世界が見えて来ますよ。
(や‐6)「山男の歌」作詞 神保信雄・原曲 海軍巡航節・歌 ダークダックス、1962(昭和37)年の曲です。8番まである歌詞の 一部を紹介します。
1 娘さんよく聞けよ 山男にゃ惚れるなよ 山で吹かれりゃヨ 若後家さんだよ 山で吹かれりゃヨ 若後家さんだよ
3 山男よく聞けよ 娘さんにゃ惚れるなよ 娘心はヨ 山の天気よ 娘心はヨ 山の天気よ
など「うんうん なるほどね」と思える歌詞が続いたあとに 次を聴くと少しシンミリします。
7 娘さんよく聞けよ 山男に惚れたらよ むすこ達だけはヨ 山にやるなよ むすこ達だけはヨ 山にやるなよ
(ゆ‐6)「雪山賛歌」作詞 西堀榮三郎・原曲 アメリカ民謡「愛しのクレメンタイン」・歌 ダークダックスほか、1927(昭和2)年頃に作られた曲です。ダークダックス版の出だしは「アルプスの少女ハイジ」を思わせますよ。ではその6番まである歌詞の一部を紹介します。
(出だしヨーデルっぽく) ♪~山よ~山よ~山よ~山よ~
1 雪よ岩よ我らが宿り 俺達ゃ街には住めないからに 俺達ゃ街には住めないからに
3 シールはずしてパイプの煙 輝く尾根に春風そよぐ 輝く尾根に春風そよぐ
5 朝日にきらめく新雪踏んで 今日も行こうよあの嶺こえて 今日も行こうよあの嶺こえて
「シール」はスキー板の裏に付ける「滑り止め」で、アザラシの皮でできているそうです。これを装着すると 板は前には進むけど後ろには戻らないので、スキーを履いたまま雪の斜面を歩いて登って行けるという優れものです。登り切って平坦な尾根筋に出て、さあ滑り降りようとする前の一服は美味いのでしょうね。
(よ‐6)「ヨハン大公のヨーデル」Erzherzog Johann Jodler
オーストリア・チロル地方の民謡で、亡くなったヨハン大公を偲ぶために地元の人たちが自然発生的に歌い始めた曲と言われています。
「ヨハン大公」は フルネームを「ヨハン・バプティスト・ヨーゼフ・ファビアン・ゼバスティアン」といって、あのマリア・テレジアの孫であり 世が世ならハプスブルク家の嫡男としてオーストリア皇帝を継いでもおかしくないのに、本人は大都会ウィーンを嫌い宮廷や貴族社会を嫌って ひとりチロルの山岳地方に移り住み、地元の政治家として農産業・鉱業・林業・教育・医療・福祉などを充実・発展させた上に 人々と共に山仕事やアルプス登山・山スキーなどをして暮らした人物でした。宮廷の猛反対を押し切って、恋した地元の娘さんとの結婚を遂げて子供も儲け、地元と国との間に諍いの起きた時も地元側に付くなど どこまでも民衆に寄り添った人物でした。・・・ 大公もまた、街には住めない人だったのですね。
なおこの歌の原曲はもちろんオーストリア語(ドイツ語)で、大公が村人と狩りを楽しむ情景などが歌われていますが、日本で歌われる時の日本語版の歌詞を紹介します。
1 朝の陽を浴びて立つ 真白な雪の山 今日もまたささやくよ 故郷の昔を(以下 ヨーデル)
2 野の花の春を待つ われらの歌声は 朗らかにどこまでも 緑の森こえて(以下 ヨーデル)