雄さんの昭和ひとりごと (お-8)

(お‐8) オ ヤ!

「♪ オヤ! マア! ホホイのホイッ ともう一杯、ワタナベのジュースの素です もう一杯。憎いくらいに美味いんだ、不思議なくらいに安いんだ。ヘヘヘ、ワタナベのジュースの素ですよ」 という、榎本健一(エノケン)さんが歌うテレビのCMが子供の頃にありました。YouTubeで動画を確認すると私の記憶に間違いはなく、後半が「オレンジ・パイン・グレープと、三つの味がどれでも一杯分5円、安い・美味い・それに悔しいぐらい便利です」というコメントだったことも判りました。

いまでこそ 果汁100%の液体飲料しか“ジュース” と呼べませんが、昔はおおらかだったのですね。「渡辺の粉末ジュース」は便利だったので、夏の暑い時などよく自分で作って飲みました。私は「パイン味」が好きでした。近所の児童公園であった夏祭りでは、このパイン味の粉末で作ったジュースが大きな樽に入って無料で振る舞われていました。大きな氷も浮いていて、とても冷たく美味しかったことを憶えています。

ところがその後、使用されていた合成甘味料の「チクロ」に強い発がん性があることが判り、ジュースは私の高校一年生の時に発売停止になってしまい、メーカーの渡辺製菓も無くなってしまいました。

・・・発売停止になるまでに私はどれほどの “渡辺のジュース” を飲んだことでしょう。それから60年以上経った今現在、幸いにも健康診断でガンはどこにも見つかっていません。よく製造過程で食品に異物が混入した時に、メーカーは謝罪しつつも「ただちに健康に影響は出ないので安心して下さい」などと言います。渡辺の “発がんジュース” を飲み続けた人の健康に影響が出はじめるのは、はたしていつ頃からなのでしょうか?。ちょっと怖いです・・・。