雄さんの昭和ひとりごと -も_2-

(も‐2)モールス信号

 昔、アメリカのモールスさんが考案した通信方法。「モールス符号(Morse code)」という暗号のようなもので文章を作り、光や電波に乗せて送るものを「モールス信号」という。原理は非常に簡単で、短い点(・)と長い線(―)を組み合わせる。例えば「S」は点3つなので「・・・」「O」は線3本なので「― ― ―」。だから船舶が遭難した時の非常通信「SOS」は「・・・ ― ― ― ・・・」となる。日本語用もあって、イは「・― 」ロは「・―・― 」ハは「 ―・・・」などである。例えば「たすけて」は「 ―・  ― ― ―・―   ―・― ―  ・―・― ― 」に、「あいしてる」は「 ― ―・― ―  ・―   ― ―・―・  ・―・― ―   ―・― ―・」になる。なぜ今回このことを採り上げたかと言うと、前にもこのブログに書いたことのある「三丁目の夕日・夕焼けの詩」を読んでいたら、恋人の二人が夜に懐中電灯を使って互いの家からモールス信号を送り合っているシーンがあったからだ(第12集7話・薄井文房具店)。昭和33年頃の父親はみんな頑固者で、若い男からの手紙や電話など娘に取り次いでくれないから、このコミックに登場する若い二人たちは、みかん汁で書いた「炙り出し」の手紙や塀の外からの「糸電話」など様々な方法で連絡を取り合う。モールス信号もそのひとつなのだ。私が小学校5・6年の頃、何故か男子仲間の間でモールス信号が流行ったことがある。たわいもない事をモールス符号で書いて、授業中に男子で回し読みした思い出である。みんなモールス符号を暗記していたのだ。このコミックも、モールス信号に詳しい男子小学生が二人の「愛の語らい」を盗み聞き(?)していて母親に叱られるというオチで終わった。う~ん、モールス信号・・・懐かしい。