雄さんの昭和ひとりごと -め_2-

(め‐2)冥王星

 めいおうせい。1930年に発見された。英語名はPluto。子供時代に憶えた「水金地火木土天海冥」。太陽系の第九惑星・・・だった。「だった」というの
は、2006年に「準惑星」に指定され、正式な惑星ではなくなってしまったからだ。その理由は説明を読むと理解できる。要するに沢山ある太陽系の外側を取り巻く小
惑星の一つと考えられてしまい、太陽系には八つの惑星しか無くなってしまったのだ。ベートーヴェンの交響曲でも「第九」まであるのに・・・(これは関係ない
か)。ところでクラシック音楽というと「グスタフ・ホルスト(英)1874~1934」作曲の「惑星」がある。1916年に作られた、1火星・2金星・3水
星・4木星・5土星・6天王星・7海王星の7曲からなる組曲である。実際の惑星配列とは異なっており、地球も省かれている。なお「冥王星」がないのは、当時まだ発
見されていなかったからである。ホルストも気にしたようで、発見されるとすぐに作曲にとりかかったが病気で中断し、気の毒なことに未完のまま亡くなってしまっ
た。現在の組曲に「冥王星付き」とあるものは、周囲の音楽家が完成させたものである。「モーツァルトのレクイエム」のようなものか。なので音楽家や評論家、指揮
者や演奏家には認めていない人も多い。ただ皮肉なことに、冥王星が惑星から外された今となっては当初作曲された状態に戻ったことになる。・・・このように冥王
星は、天文学的にも音楽学的にもいろいろと物議を醸す存在なのである。