雄さんの昭和ひとりごと -た_2-


(た‐2)「だいふひょう」

 「大不評」 ではない。「大譜表 (英great staff)」。音楽之友社の辞典によると「ト音譜表の下にヘ音譜表を置き、両方を縦線と大括弧(かっこ)で結んだ譜表をいう。これは昔の11線の名残りであって、今は真中のハは必要に応じて加線で書く。これを中央ハとよぶ。この譜表はひらがなのへ音から二点ト音までの広い音域を記すことが出来るので(上下に加線を書けばもっと広くなる)ピアノ、オルガン、ハープのような楽器や混声合唱曲等に使用される」と、ある。どのようなものかはピアノ譜を思い浮かべると解りやすい。ト音譜が右手・ヘ音譜が左手の、あの楽譜である。四部合唱の場合はト音譜に女声のソプラノとアルトを、ヘ音譜に男声のテナーとバス(又はバリトン)を書くことが多い。同じト音譜に二つのパートを一緒に書くので、間違わないようソプラノの音符の符尾(棒のこと)を上向きに、アルトを下向きに書く(ヘ音譜のテナーとバスも同じ)。全音符が続く場合も、パートが判るようにあえて二分音符をタイでつないで記譜する。ややこしいのは、時としてアルトのメロディーがソプラノより高い音になる場合があるが、そんなときも符尾を見ると解る。しかし、アルトだからと低いほうの音を歌ってしまう人がいる(男声のテナーとバスにも同じことが起きる)。結果として、他のメンバーから「大不評」を買うことになる。