雄さんの昭和ひとりごと -ひ_2-

(ひ‐2)「日真田氏飛出す」

 あの「日真名氏飛び出す」ではない。「三丁目の夕日・夕焼けの詩(西岸良平・小学館)」に登場する名探偵、日真田氏である。口ぐせは「あ~ ヒマだ ヒマだ」。夕日町三丁目に巻き起こる数々の難事件をいつも見事に解決するが、最後には必ず「オチ」が待っている・・・。「三丁目の夕日・夕焼けの詩」はビッグコミックオリジナルに長きにわたって連載中で、単行本も現在69巻まで出版されている長寿コミックである。昭和33年頃の東京下町の物語りであり「ALWAYS三丁目の夕日」として東宝によって映画化もされている。表題の「日真田氏飛出す」は、単行本第8集・11話で彼が初めて登場した時の話である。工員の依頼者が「うちの工場は地球上では使い物にならない金属部品を大量に作っていて、真夜中の工場上空に空飛ぶ円盤が出現した翌朝に限ってその製品はきれいに無くなっており、代わりに材料の金属が届いている。不思議なので調査してほしい」という「宇宙人」も絡む?難事件である。もちろん、見事に解決するが最後には例によって「オチ」が待っている。以後人気が出たからか、このコミックに彼は度々登場するようになる。単行本第46集・16話の「出血サービス」では小学生の姉弟の依頼で家出した母親を探すが、現れたヤクザ達と殴る蹴るの大立ち回りを演じて文字通りの「出血サービス」になってしまう・・・。喧嘩も強く、人情にも厚い。彼は男の中の男なのだ。あやかりたい。