雄さんの昭和ひとりごと あ_4-

(あ‐4)足

 当ブログの第四周目は「駄洒落」で行きます。今回は(あ‐4)なので(あし)です。「足」で思い出したことがあります。昔「近畿高等学校総合文化祭(大阪大会)」という催し物に関わった時のことです。これは近畿六府県に鳥取・福井・三重・徳島が加わった10府県で毎年開催地を替えながら、各地の教育委員会の肝いりで夏に実施される大イベントで、今も続いています。合唱・吹奏楽・美術・工芸・書道・演劇・囲碁・将棋・茶道・華道など全部で20の部門から構成される高校生の文化クラブの発表の場です。生徒たちは各府県の代表として出場するので非常にレベルの高い発表になっています。その中で私は「器楽・管弦楽部門」という、オーケストラや弦楽合奏、ギターやマンドリン、ハンドベル合奏などを管轄する係を担当しました。さて、催し物は無事に終わり「大会集録」を作成する段になりました。いろいろと文章を書かなくてはなりません。そのときに主催者側が我々に提示した条件が「体の部分を使った表現をしてはいけない」でした。ほんの一例を挙げると「彼は私の片腕で」はダメで「彼は私の優秀な仲間で」に、「耳寄りな話」は「良いしらせ」にそれぞれ変えられました。「まるで言葉狩りだ。これではまともな集録が作れない」という声も上がりましたが、「身体に障がいのある方も読まれるので」という説明が通りました。で表題の「足」ですが、茶道部会担当者の「今回のお茶菓子は意外と足が速く、気を使った」という文章も「足が速い」を「傷みやすい」に変えられたのです。「スポーツの大会集録だったら『足が速い』はOKなんですが・・・」の説明に、違和感を感じたのは私だけではなかったと思います。でも以後、文章を書くための良い勉強にはなりましたが。 さて次回は(い‐4)なので(いし)です。さあ何を書こうかな?