雄さんの昭和ひとりごと え_4-

(え‐4)絵 師

 「画家」と聞いてゴッホやセザンヌのような外国の絵描きを想い浮かべ、「絵師」と聞いて写楽や歌麿のような日本の絵描きを想い浮かべるのは私だけではないで
しょう。ところが、調べてみたら「絵師」は日本古来の由緒ある職業であることが分かりました。まず6世紀後半からの推古天皇の時代は朝廷直属の絵画制作職人でし
た。次に7世紀後半からの律令制時代には「画工司(えだくみのつかさ)」という部署で四人しか所属できない絵の専門家でした。さらに江戸時代においては、幕
府の「繪所(えどころ)」に所属する画家のことを指しました。つまり、どの時代に於いても「絵師」は歴とした「公務員」だったのです。絵師、恐るべしですね。とこ
ろで、この文章を書いていて一つ気になったことがあります。「師」と「士」の違いです。教師・医師などは「師」で、弁護士・会計士などは「士」ですね、判りま
す。私が判らないのは、同じ料理をする「調理師」と「栄養士」の違い、同じお世話をする「看護師」と「介護士」の違いです。なぜ違うのでしょうか?。不思議です
ね。さて次回は(お‐4)です。さあ、何を書こうかな?。